FullSizeRender

自転車で旅をする理由にも書かせてもらった、栗城史多さん。
彼は登山家であるが、これらは登山者に向けて書かれた本ではない。

やりたい事や夢があるけど、なかなか一歩が踏み出せずにいる方に向けたメッセージ本だ。
大学生からの彼自身のエピソードや、エベレスト登頂に向けてのさまざまな経験、挫折などを描写し、今までの自分の在り方についても考えさせられる。

すべてに感謝
当たり前ではなく、有り難う
苦難を楽しむ
与え続ける
など…。

特に私の大好きなNO LIMITは、写真もとても綺麗で現地エベレストの状況も伝わってくる。

最後に私の好きなフレーズをご紹介。
↓↓↓

22歳の時、初めての海外旅行で、北米で一番高い山に1人で向かった。
その山はマッキンリーであり、冒険家の植村直己さんが亡くなった場所でもある。
皆の反対を押し切り、登山部をやめてまでこの山に挑んだ。

確かに、アラスカの山はとんでもないところだった。
氷河に覆われ、大きなクレバス地帯が広がり、日本では考えられない程の強風が吹き荒れていた。
16日間の登山は、今まで国内で登ってきた山とは別の世界だったが、でもどうにかして山頂に立つことが出来た。
足下にある巨大な氷河、太陽の光で光輝く山々、そして深くて濃い終わりのない空を見たときに、
「不可能」は自分自身が作っていた幻想だと気が付いた。

一歩を踏み出した瞬間は、とても孤独かもしれない。
だが、「その一歩」がなければ、本当の自分と出会うことはできないだろう。



一歩を越える勇気
栗城史多
サンマーク出版
2009-12-16