せっかくなので、達郎君を真似して「デンプスターハイウェイ」についてまとめてみました。
と言うか今現在、怪我の療養中でして、やる事がないのですよ私…
【基本情報】
デンプスターハイウェイ
クロンダイク ハイウェイ ジャンクション→イヌビックまでの全長734キロ
尚、イヌビックまで行き、そこから148キロ先の北極海に面した街トゥクトヤクトゥク(タック)まで行かない人は少ないと思うので、ここではタックまでをデンプスターハイウェイとしたい。
途中に、トゥームストーン準州立公園があり、秋の紅葉には多くの人が訪れる。
秋には、この区間のみ走行するサイクリストも多い。
川越え、二ヶ所(無料フェリー)
アメリカ大陸から北極海へと通じる道は、この二つに限られる。
・アラスカ「ダルトン ハイウェイ」
・カナダ「デンプスター ハイウェイ」
【路面状況】
全路面は全て未舗装。
私はドーソンシティからスタートし、クロンダイクハイウェイからデンプスターハイウェイに入り、北上する様に走行しました。
序盤は道も硬く踏み固められており、走り易さを感じる。
未舗装と言ってもその状態は様々で、一部 粘土質の様な区間もあった。
私が走行したタイミングで丁度 その区間で雨が降り、粘土質の土がタイヤに巻きつき、押して歩いても前に進む事が困難なぐらいひどい状況もあった。
また、イヌビックを過ぎた辺りから大きな岩も出てきて、基本 北上するにつれて路面状況は悪くなる。
特徴的なのは、砂埃が凄い…。
トラックなど大型車が通過すると、煙幕を食らった様に一瞬前が見えなくなる事もあった。
食事中にご飯が砂まみれになった事もあり、最悪…。
標高は1,300メートルぐらいまで上がるが、基本は北極海に向けて下っていく感じ。
しかし、上り坂は押して歩く場面が多く、決して楽な道ではなかった…。
【水】
前半、川沿いを走るので携帯浄水器があれば当分の水の携帯で十分。
私はドーソンシティからガッツリ水を積んで走行してしまったが、後々 後悔した…
最初に現れるインフォメーションセンター Tombstone interpretive centerにて給水も可能。
エンジニア クリーク(約200キロ地点)を過ぎた辺りから写真の様に水が濁ってくるので、そこからイーグルプレインズまでは十分な水の携行が必要。
所々 山から流れ出ている天然の給水所も発見出来るが、どこで出現するのかは不確…。
イーグルプレインズからは再び水が綺麗になり、また二ヶ所目のインフォメーションセンターNational teritorial parkでも給水可能。
全体的には綺麗なクリークが多くあるので、携帯浄水器があれば特に心配する必要はない。
注意が必要なのは、エンジニアクリーク→イーグルプレインズ間のみではないだろうか。
【食料補給ポイント】
三ヶ所
・イーグル プレインズ(369キロ地点)
・ポート マークソン (550キロ地点)
・テッシリンチ (650キロ地点)
(テッシリンチはポート マークソンから近く、スーパーの品揃えは悪いらしいのでここでの補給はあまり意味がない。また、イヌビックまでのルートからも逸れ、高台に建つ協会程度しか見所がないので、興味がない方は寄る必要もないかと)
イーグルプレインズでは、レストランやお洒落なバーはあるもののスーパーはなく、テイクアウト出来るのはサンドウィッチ、マフィン、お菓子、ジュースなどの軽食のみ。
ここのバーで働いていた女性が個人的にはタイプだったぞ。
1人でバーを回す、仕事も出来る方だった。
食料に関しては、前半イーグルプレインズまでと、そこから先の後半ポート マークソンまでが勝負となるであろう。
【食料の無料配達サービス】
ドーソンシティとイヌビックからイーグルプレインズまで食料を配達してくれる無料サービスがある様だ。
私は自身で確かめてないので不確だが、何人かのサイクリストから聞いたので間違いないと思うが要確認。
尚、箱の大きさも問わないようだ。
【インフォメーションセンター】
2箇所
・Tombstone interpretive center (70キロ地点)
・National teritorial park (560キロ地点)
双方、給水が可能。
【キャンプ場】
多分、7箇所、$12
(水や電気などはなく、トイレ、テーブルがあるのみ)
私が利用したのは、Rock River Campground のみで後は野宿。
イーグルプレインズでは、$25(シャワー込み)
【北極圏】
406キロ地点で北極圏(北緯66度33分)に入る。
だから何…?と言われれば何もない…。
【州をまたぐ】
465キロ地点でユーコンからノースウエストに入る。
だから何…?と言われれば何もない…。
【帰りの移動手段】
・飛行機
知人が飛行機を利用していたが、自転車の梱包は必要ないみたいです。
・ヒッチハイク
良心的なドライバーが多いので、比較的容易ではないかと。
自転車があるにも関わらず、皆親切に対応してくれた。
【気候】
スコールがチョイチョイあるので、レインウェアの用意も。
秋にはトゥームストーン準州立公園の紅葉が有名。
しかし、その時期に北極海までの自転車走行は寒く、容易ではない様に思える。
【熊などの動物】
幸運にも、熊との遭遇は1度もなかった。
しかし、通りかかったドライバーがこの先にいたから気を付けろ!とアドバイスをもらう事が何度かあったのでベアースプレーは必須。
熊より恐怖を感じたのは蚊の多さ!
数匹ならこちらが攻撃体制に入るのだが、場所によっては30匹近くに一度に襲われた場面があり、熊より危険を感じた。
虫除けスプレー、フライネットは必須!
服の上からでも刺してくるので、全身スプレー掛けが必要。
ハーフパンツで走行していたが、ブログにアップ出来ない程に膝から下が醜い事に。
なお、蚊取り線香は殆ど効果が薄かった。
【北上or南下】
私は北上するようにドーソンシティから出発したが、飛行機でタックまで飛びそこから南下してくるサイクリストも多く見かけた。
どちらがいいとは言えないが、北上する場合は、北極海というゴールに近づいて行くに連れて気持ちも高揚して行く。
しかし一方で、ゴールしてからどうやって戻ろうかという不安も同時に抱える。
南下組のメリット、デメリットはその逆ではなかろうか。
【差し入れ】
通りかかるドライバーがとても親切で、私は何度も差し入れを頂いた。
水、3回
シナモンロール
ビール
魚
ペプシ
サンドウィッチ
バナナ
パウチ ドリンク
【最後に】
自転車旅を始めて二ヶ月目と経験があまりない私にとって最初の大きなチャレンジとなったが、その後の大きな糧となった。
私は走行が遅く、イヌビック到着までに11日も要してしまった。
イーグルプレインズ、道中の雨でそれぞれ休養日を設けてしまったが、人によってはもっと短い期間で走行が可能だと思う。
そして、イヌビックでも3泊4日の滞在を経てからタックに向かったので、結果的に片道だけで16日もかかってしまった。
初日に出会ったドイツのサイクリストは、往復で18日間だった様な…。
道中は、車もバイクのドライバーも北極海到達と言う同じ目標の元走行していたために、一体感がそこにはあった。
その為か多くの差し入れを頂いた。
ちょっと自転車を止めていると「大丈夫か?」「何かあったか?」と頻繁に声をかけられた。
過信は禁物だが、何か困った事があっても助けてもらえる環境下だとも感じた。
結果としては楽しく、チャレンジして良かったと言える。